SSブログ

夜の電話 [カコバナ]

これまた昔話です。


個人病院での夜勤のときの話です。
この病院では夜勤は
日勤から始まり翌朝に終わりました。

朝8時から翌朝9時までの25時間勤務。
大きな病院での3交替もきつかったのですが
慣れるまで長時間勤務は眠くて困りました。
でも一応仮眠があったんですね。

もちろん仮眠の時間もナースコールや急患があれば飛んでいきます。

ちょうど今くらいの季節だったと思いますが
ある夜、仮眠をしていると電話が。

「はい。○○病院でございます」

すると、電話の向こうの人は唸っているではないですか!
眠気も吹っ飛ぶってものです。

「急病ですか?お名前は?こちらまで来られますか?」

しかし返事はなくただ唸っています。
隣にはベテランナースがいたので代わってもらったところ・・・

「また来たか~これ、変態さんだわ・・・」
とのこと。

何度か以前もそういう電話が来ていたとのことで
その点ベテランさんはうまいこと言って無事切ることができたのでした。

ちなみにその時の会話の内容はというと。

電話「ハアハア・・・」
ナース「よかったらお相手しましょうか?」

電「(うれしそうに)あ、はい。看護婦さんのパンツの色は?」
ナ「実はパンツなんか穿いてないの」
電「え?そうなんですか?見せて!」
ナ「私は来年定年の59歳なんですけど見ます?」
電「・・・見ないよ!!ばか!!」

 ガチャ!ツーツーツーという結果に(笑)



その次の当直の時は隣にいたのは新人ナース。
今日あの変態電話がかかってきたらかなわないなあと思っていたら
やはり来たのでした・・・

「急病でしたらこちらまで来ていただけないですか?
そうでなければ患者さんから電話があるかもしれないので切りますが・・・」
などと刺激しないように言ったつもりだったのですが・・・

「何だと?患者をなめとんのか!院長に言いつければ
 お前なんかクビにできるんだぞ!!」

と逆切れされました・・・


それにしても・・・他の人にも聞いたところ
ここんとこ毎夜電話があることがわかり
これじゃあ本当に急患の患者さんからの電話も受けられないじゃないか、ってことで
何か対策を!と話し合いました。

すると大ベテランさんがいいアイディアを出したのでした。

その方法とは。

その電話がかかってきたら

「あ、例の電話が来ました!!おまわりさん逆探知お願いします!」

と叫ぶという。
なるほど、警察がいると思えば、もうかけてこないはずです。
こりゃ面白そうだね、ぎゃふんと言いそうだね、とみんなで大ウケでした。

しかし。
その日の夜から、まだその方法を実践していないのにかかって来なくなりました。
せっかくのいい案だったのに(笑)

今はナンバーディスプレイもあるし
いたずら電話もしにくくなったでしょうが
それでもゼロではないんでしょうねえ。


nice!(6)  コメント(9) 

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。